諸行無常

楽器、機材、音楽など、のんびり綴っていくゆるいブログ

シールド(Ex-pro)

現在シールドはEx-proのFL SERIES、パッチケーブルはEx-proのFTP-SERIESを使用しております。そもそもEx-proを使うようになったのはン十年前…いくつかのメーカーのシールドを試したんだけど、音に変なクセがあったり、音痩せが気になったり…と、どれも不満があってなかなか「コレ」ってものが見つからず。

んで「何も足さない、何も引かない」というどこかのウイスキーのキャッチコピーみたいな宣伝文句と共にEx-proからS SERIES(Ex-proの初代ケーブルシリーズ)が発売されたんですよね。Ex-proと言えば当時ワイヤレスのメーカーというイメージだったけど、その「色付けしない」という言葉に期待してとりあえず買ってみたらそれまで試した中で一番クセも音痩せもなくしっくりきたので、パッチケーブルも含めすべてS SERIESに替えてそれ以来ずっと。

以降、断線等のトラブルもなかったのでずっとそのまま使ってたんだけど、以前から少々ノイズが気になってたのと(シールドのせいかはわかりませんが)、「シールドも消耗品」というのを知って、なら現在の新しい製品に買い替えてみようと。現在はFA SERIESとFL SERIESの2種類があるんだけど、高域劣化が少なくダウンチューニングでも輪郭感ある低音が出る、ってことでFL SERIESを選択。

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で、実際に替えてみたら、、、めっちゃクリアになっとる!ノイズは特に変化はなかったけど(シールドのせいではなかったってことね)、音質は格段に良くなっててビックリした。本当に全然違うんですよ。「何も加えない、何も損なわない」というのは当時も今も変わらないEx-proのキャッチコピーだけど、FL SERIESに比べたらS SERIESは雑味だらけで(ゴメンね)、もうまったく比べものにならないくらい。

あと、未使用時にはKYB-2Bプラグ保護カバーというものを取り付けてます。シールドのプラグって普段そのまま置いているとだんだん金属部分がくすんだり最悪錆びたりするけど、これを付けてるとそれが防げるってわけですね。ちょっとした小物アイテムだけど、とても実用的だと思います。

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その後パッチケーブルも現行品のFTP SERIESに替えたんだけど、これも音色は同じ傾向で、クリアで解像度が高い感じ。以前のS SERIESに比べてプラグもスリムな形状でケーブルも柔軟性がよく、取り回しやすい。S SERIESはケーブルが固いしプラグ部分も大きいのであまりペダル間を詰められなかったけど、今のFTP SERIESならギリギリまで間を詰められる。

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・昔のS SERIES

 

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・現在のFTP SERIES

 

「シールドも大事」ってことを改めて思い知らされました。

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tc electronic PolyTuneとパワーサプライ

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tc electronic PolyTuneは2013年に購入したもので、現在のボード内では最古参のペダル。それ以前はDODのABボックスでアンプ側とチューナー側に信号を分岐させ、KORG GT-1(昔ながらのアナログ針式チューナー)を使ってたんだけど、さすがに古くて精度が少々気になってたのと、このABボックスがパッシブの極めて単純な構造なのに普通にエフェクター1台繋ぐのと同じくらい音痩せするので、近年主流になってきたペダル型チューナーに替えたくてどんな製品があるか調べたところ、表示画面が一番自分好みだったPolyTuneが欲しかったんだけど、それなりの値段がするので躊躇してたところに当時PolyTune2なる新型が出て旧型が安くなってたのでめでたく購入。

PolyTuneを繋いでまず感心したのは「本当に音が変わらない!」ということでしたね。いわゆるトゥルーバイパスのペダルを使用したのはこれが初めてだったんだけど、ちょっとした感動でしたよ。チューナーとしての性能も反応もわりと早くかつ正確(当たり前だけど)、LEDの表示も見やすいし、これは良いものだなあと。

で、一番の特徴であるポリフォニック機能だけど、確かにクロマチックモードより精度は落ちる。正確にチューニングするにはやはりクロマチックで1弦ずつやる必要があるなと。自分はアーム付いてるギターを所有してないんで、正直そこはどうでもいいというか最初にちょっと試した程度で普通にクロマチックチューナーとして使ってます。

ただ困ったのは、PolyTuneをボードに入れて以来、スイッチをオンにすると謎のノイズが出るようになり(歪ませた状態だとけっこう耳ざわり)、調べたらいわゆる「デジアナ混入ノイズ」であることがわかり、アイソレートタイプのパワーサプライを使用すれば回避できるらしいのでパワーサプライをVital Audio VA-08 Mk-IIに替えました。ノイズはこれで見事に消えましたね。ただ、後でわかったんだけどPolyTune2以降は対策されてデジアナ混入ノイズが出ないようになったらしく、ちょっと高くてもそっちにすればよかったかな、と思ったり思わなかったり。

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というのも、パワーサプライもだいぶ古いモノを使ってたので、買い替えるいい機会になったと思えば、まあいいかと。フルアイソレートであることに加え、総容量が2000mAと以前のものとは桁違いに大容量なのも驚きでした。しかも値段もわりと安い。バンドを辞めて以来20年以上機材を更新しておらず完全に浦島太郎状態だったので、最近の機材はすごいなあと感心するばかりでした。

ただ、普通のノイズは昔のモノとたいして変わらなかったので、パワーサプライに繋ぐACアダプターのコードに高周波ノイズを除去するフェライトコア(家電量販店のAVコーナーに売ってるやつです)を取り付けたらだいぶマシになりました。

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そのPolyTuneもモデルチェンジを繰り返してPolyTune2からPolyTune3になり、バッファーアンプが内蔵され従来通りのトゥルーバイパスとバッファードバイパスを選べるとか。ただ裏蓋を開けて、さらにその内側のカバーを外さないと切り替えられない(しかもトルクスドライバーじゃないとカバーを外せない)というのが少々不便な気がしますが…。ただ、ミニサイズのPolyTune3 Miniならケースの外側に切り替えスイッチが露出していて裏蓋を外さずとも簡単に切り替えられるとか。

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バッファーなるものも一度試してみたいと思っているので興味はあるんだけど、買うなら切り替えやすいミニのほうかなと。ただ小型ゆえ視認性がどうなのか気になってなかなか踏ん切りが付かないんですけどね…。

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その後に購入することになる各種ペダル類やシールドなんかもそうなんだけど、現在の機材は本当にクオリティが高いなあと感心するばかり。いい時代になったもんだなあ、なんてジジイみたいなことを言いたくなる。

Leqtique EDM、tc electronic Flashback Mini Delay、Corona Mini Chorus、Ibanez ADMINI

前回が「Leqtique 10/10」とピンポイントだったわりに今回は大ざっぱだなあ…って感じですが。

もともとエフェクターは歪みとディレイ以外はさほど興味がなく、長いことその2つくらいしか使ってなかったんだけど、THR10Xを購入してあれこれエフェクトをいじってるうちになんか面白くなってきて、THRのPCエディターで設定を調整していたんだけど(本体のノブだけでは大ざっぱにしか調節できないので)、それがだんだん面倒くさくなり、歪みペダルの10/10を使い始めたのをきっかけにそっちも簡単にササッと調整したくなり、まずはディレイを購入しました。

THRの内蔵エフェクトのディレイがクセがなくてハイファイ、悪くはないんだけどなんだか味気ない感じだったので、もう少し個性的な音色のディレイが欲しいと思い、LeqtiqueのEDMを購入しまして。EDMはデジタルディレイなんだけど、柔らかく太い低音が特徴的な音色で、ある意味アナログ的というかリバーブ的な音でしたね。太く柔らかと言ってもアナログディレイのそれとは違っていて、ブライトなまま太く柔らかくなったというか、なかなか独特。一方でデジタルらしくクリアなトップエンドも備えていて、なかなか面白い音。

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けどやっぱもっとオーソドックスなデジタルディレイの音色も使いたいなと思って、tc electronic Flashback Mini Delayを追加しました。通常サイズのFlashback Delayと違いディレイモードのセレクターがないのと、それほど価格差が大きくないのでちょっと迷ったけど、自分は普通のディレイしか使わないので、これで十分かなあと。実際十分だったというか、むしろこっちのほうがシンプルで自分好みでした。

Flashback MiniはEDMとは正反対に「これぞデジタルディレイ」といったオーソドックスな音色で、だけど味気ないなんてこともなく、すぐ気に入りましたね。基本クリアで解像度も高いと思うんだけど、耳に痛い帯域は適度に丸めつつ、ツヤを持たせて耳当たりのいい音に仕上げてる感じ。これは万人受けする音だと思います。

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それから、それまでコーラス単体の音ってあまり好きじゃないというか興味なかったんだけど、THRでなんとなくディレイとコーラスを併用してみたら、ディレイ単体とはまた違う独特のキラキラした音が出て、この感じもいいなと思い、同じくtcのCorona Mini Chorusを追加しまして。音はFlashback Miniと同じく基本クリアであまりクセがない、tcらしい澄んだ音色やね。揺れが強いアクの強いコーラスは好みじゃないけど、Corona Miniのすっきりしつつも元の音にほどよく味付けしてくれる感じは好み。歪みとの相性も良くて、これもすぐ気に入りました。

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この時点でエフェクトボードにチューナー含めて5台のペダルが並び、もう空きスペースがない状態になったので、とりあえず打ち止めに。そもそもこのボードは昔バンドでベースを弾いてたときに購入したもので、当時は3つくらいしかペダルを使ってなかったので小さめのサイズのボードを買ったんだけど、当時はギター用に転用してペダル増やして使うなんてまったく考えてませんでした。

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んで、ディレイはこの2台体制で使ってるうちに、一つ気になる点が出てきて。EDMを繋ぐと、それだけで音色が変わってしまう。少しハイ落ちするのと、全体的に少し太くなる。つまりエフェクトオンにしたときのEDMのキャラクターそのままの音に変わってしまう。10/10が音色変化を起こさないのでおそらくトゥルーバイパスだと思うんだけど(説明書に記述はありませんが)、EDMもその辺は特に気にせず買ったんだけど、これは盲点だった。とりあえず10/10のトレブルを少し上げて「まあ、これでいけるか」と当初はあんまり気にしてなかったんだけど、しばらく使ってるうちにだんだんと嫌になってきて...「コレ繋いでなかった時はもっとクリアな音だったなあ」とか思い始めるともうダメ。

Flashback Miniだけでもいいかとも思ったけど、やっぱりもう一つ欲しくて、今度はちゃんとリサーチしてトゥルーバイパスのIbanez ADMINIを選択しました。以前はアナログディレイの音ってどうも好きじゃなくて敬遠してたんだけど、それは本当のアナログの音じゃなくてデジタルディレイのアナログモードだったりマルチに入ってるアナログディレイの音で、今思えば完全に食わず嫌いでした。ちゃんとしたアナログディレイは初めてだけど、思ったよりモコモコしてなくて、ほどよく太く柔らかい感じでこれもすぐ気に入りましたね。特にメロウなフレーズと相性がいい感じ。

音色はいい意味で普通ですね。嫌味のない、耳当たりのいい音。Flashback Miniもクセがないタイプで、デジタルのクッキリした解像度高めの音と、それより少し柔らかく太く響くアナログの組み合わせは違和感もなく、いいコンビネーションだと感じてます。(FlashbackとEDMは音色の違いが大きすぎて、結局使いこなせてませんでした)

もちろんオフ時に音色変化も起こさず、これはアタリでした。

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空間系のペダルが3台ともミニサイズのものになったけど、それは意図したものではなく、自分はシンプルなペダルのほうが好きなので、結果としてこうなりました。

まあこんな感じで、オールインワンのTHRのコンセプトそっちのけなことをやってしまってますが、おかげで現代の機材の素晴らしさを知ることができて良かったと思ってます。どのペダルもクオリティが高くて(音色の好みは別として)、昔はこんな手に入れやすい価格でこんないいモノなんてなかったですよ。

そんなこんなですっかりボードを構築するのが楽しくなってきて、一回り大きいボードを買おうかな...とか思ってるところ。スイッチャーもあれば便利なんだろうなあ...。

お金がいくらあっても足りないっすね!